NIMSインフラ構造材料パートナーシップ第5回研究会
主催
国立研究開発法人物質・材料研究機構 構造材料研究拠点
NIMSインフラ構造材料パートナーシップ
日時
2022年03月07日(月)15:00~17:00
配信方法
Webexによる配信 (配信場所 (国)物質・材料研究機構)
趣旨
コロナウィルス感染症の流行が継続する中、今年度もwebセミナー形式による活動でしたが、会員の皆様のご協力のもと、沢山の方にご参加頂けましたこと心より感謝申し上げます。3月7日(月)に今年度最後の活動となります、第5回目を開催いたします。
今回は、京都大学大学院工学研究科の高谷哲先生に「PC鋼材の破断-事例とメカニズム-」について、ならびに当機構の柴田曉伸氏に「マルテンサイト鋼の水素脆性破壊」についてご講演いただきます。是非ご視聴ください。
プログラム
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開会挨拶15:00~15:05
土谷浩一 NIMSインフラ構造材料パートナーシップ事務局長
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顧問挨拶15:05~15:15
インフラ構造材料パートナーシップ顧問 魚本健人先生(土木研究所顧問)
宮川豊章先生(京都大学特任教授)
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15:15~15:45
PC鋼材の破断-事例とメカニズム-
京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻 助教 高谷哲先生
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15:45~16:45
マルテンサイト鋼の水素脆性破壊
物質・材料研究機構 構造材料研究拠点 グループリーダー 柴田曉伸氏
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閉会挨拶16:45~17:00
事務連絡
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講演概要
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・「PC鋼材の破断-事例とメカニズム-」
(京都大学大学院工学研究科 高谷哲)
1960年代~90年代に建設されたポストテンション方式PC橋では,グラウト未充填部を有する橋梁が多数存在することが確認されている.グラウト未充填部に塩化物イオンなどの劣化因子が供給されるとPC鋼材の腐食が発生し,断面減少や水素脆化による破断が生じることがある.そのため,グラウト未充填部を有する場合には,グラウトの再注入を行う必要があるが,対象橋梁の数が多いため,優先順位を付ける必要がある.様々な鋼種,強度のPC鋼材が用いられているが,水素脆化のリスクについては不明な点が多いのが現状である.今後,各種鋼材の水素脆化リスクを明らかにし,PC橋の維持管理の効率化を図っていく必要がある. -
・「マルテンサイト鋼の水素脆性破壊」
(物質・材料研究機構 柴田曉伸)
「水素脆性」とは材料中に水素が侵入することによって,材料が脆化する現象である.現在,開発が進んでいる引張強度1.5 GPaを超える自動車用高強度鋼板など,高強度鉄鋼材料を幅広く社会実装化していく上で最も大きな問題となるのが水素脆性であり,耐水素脆性に優れた材料開発を行っていくためには,水素脆性における破壊素過程や力学特性変化を的確に理解することが重要である.本講演では,マルテンサイト微視組織を詳細にキャラクタリゼーションした上で,水素脆性粒界クラックの伝播挙動とマルテンサイト微視組織の関係を調べた研究を紹介する.
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申し込み方法および手順
2022年3月2日(水)15:00までにNIMSインフラ構造材料パートナーシップ事務局(rcsm-unei@ml.nims.go.jp)まで参加者のお名前とe-mailのアドレスをご連絡ください。
ご連絡頂きましたアドレスに3月4日(金)に招待状をお送りいたします。また、プロジェクターや大型のモニター等を使用して複数名で聴講なさる場合は、代表者のお名前とe-mailアドレスと併せて、聴講する方々のご所属とお名前をご連絡ください。