NIMS-インフラ構造材料パートナーシップ~材料技術でインフラ長寿命化 ・ 強靭化に貢献~

2022年度NIMSインフラ構造材料サマースクール

主催

国立研究開発法人物質・材料研究機構 構造材料研究拠点

NIMSインフラ構造材料パートナーシップ

日時

2022年08月01日(月)9:50~17:00

方式

現地およびオンラインのハイブリッド開催
※オンライン配信はwebexを使用して行います。

場所

物質・材料研究機構 千現地区 先進構造材料研究棟5階 コンファレンスルーム

趣旨

企業の若手技術者や、学部・大学院生のための「NIMSインフラ構造材料サマースクール」を8月1日(月)にハイブリッド形式にて開催致します。インフラの維持管理概論、セメント・コンクリートの基礎、防災・減災情報システム、接着材料、鉄鋼材料の腐食に関して、一流の講師陣をお招きして講義して頂きます。是非、多くの方にご参加頂きたく御社内にご周知いただけますようお願い致します。皆様方の積極的なご参加をお待ちしております。
※また、本プログラムは「土木学会継続教育(CPD)プログラム」に認定されております。

認定番号:JSCE22-0774

プログラム

  • 開会挨拶9:50~10:00

    土谷浩一 NIMSインフラ構造材料パートナーシップ事務局長

    顧問挨拶

    魚本健人先生(土木研究所顧問)
    宮川豊章先生 (京都大学特任教授)

  • 10:00~11:00

    インフラ維持管理概論~インフラメンテナンスの変革に向けて~

    東北大学大学院工学研究科土木工学専攻 教授
    インフラ・マネジメント研究センター
    センター長 久田真先生 (オンライン)

  • 11:10~12:10

    セメントコンクリートの基礎-セメントの水和の基礎から最新のC-S-H研究まで-

    新潟大学工学部工学科 社会基盤工学プログラム
    准教授 斎藤豪先生 (オンライン)

  • 昼食

  • 13:30~14:30

    建物の統合モニタリングシステムとコミュニティで共有する防災・減災情報システム

    芝浦工業大学 システム理工学部環境システム学科
    教授 増田幸宏先生 (オンライン)

  • 14:40~15:40

    接着材料の基礎と付着生物模倣型含浸補修材料

    物質・材料研究機構 統合材料開発・情報基盤部門
    副部門長 内藤昌信氏

  • 15:50~16:50

    鉄鋼材料の大気腐食挙動と環境データからの腐食リスク予測マップの構築

    物質・材料研究機構 構造材料研究拠点 副拠点長 片山英樹氏

  • 閉会挨拶16:50~17:00

申し込み方法および手順

参加者のお名前とe-mailアドレス、参加方法(現地、オンライン)をNIMSインフラ構造材料パートナーシップ事務局(rcsm-unei@ml.nims.go.jp)までご連絡ください。お申込みの締切は、講演資料印刷の都合上、2022年7月15日(金)17:00までにお願いいたします。

ご連絡頂きましたアドレスに7月28日(木)に招待状をお送りいたします。また、プロジェクターや大型のモニター等を使用して複数名で聴講なさる場合は、代表者のお名前とe-mailアドレスと併せて、聴講する方々のご所属とお名前をご連絡ください。

参加される方には事前にサマースクール講義資料(冊子)を送付致します。

修了証

サマースクールにご参加頂きました方には、公益社団法人土木学会より認定頂きましたCPDプログラム受講の証明として、修了証を発行しております。修了証発行にあたり、受講して得られた所見(学びや気付き)を100文字以上で、NIMSインフラ構造材料パートナーシップ事務局(rcsm-unei@ml.nims.go.jp)までご提出ください。ご提出頂きました所見は事務局で管理保管させて頂きます。

公益社団法人土木学会以外のCPDに単位を登録する際の注意事項

他の学会のCPDポイントに当スクールの単位を登録しようとすると、認められない場合がございますので、土木学会以外の団体に提出する場合は各自で提出先団体に事前にご確認ください。

  • 講演概要

    • 「インフラ維持管理概論~インフラメンテナンスの変革に向けて~」

      東北大学 久田真
      2022年は笹子トンネルの天井版崩落事故からちょうど10年の節目を迎える。本講演では、我が国のインフラ維持管理に関する系譜を俯瞰し、特に最近のインフラ維持管理に関する国の動向を概説する。また、演者が取り組んでいるインフラ維持管理に関する活動内容を紹介し、インフラメンテナンスの変革に向けて、今後の取り組みに関する基本的な考え等を論ずる。

    • 「セメントコンクリートの基礎-セメントの水和の基礎から最新のC-S-H研究まで-」

      新潟大学 斎藤豪
      コンクリート(コンクリート構造物)の設計体系が「性能規定」あるいは「性能照査」へと移行する中で、コンクリート構造物の強度や耐久性および寸法安定性といった「性能」を時間軸に沿って定量的かつ高精度に把握することが重要となっている。そのため、コンクリート中に結合材として用いられるセメントの水和反応や水和生成物を化学的視点から捉えることは、コンクリートの強度特性や耐久性評価においても重要となる。このような背景から今回は、セメント・コンクリートの基礎と題して、コンクリート中の結合材であるセメントの水和反応の基礎から、水和反応によって生成するケイ酸カルシウム水和物(C-S-H)に関する最新研究について解説する。

    • 「建物の統合モニタリングシステムとコミュニティで共有する防災・減災情報システム」

      芝浦工業大学 増田幸宏
      発災後の建物の被災状況を的確に住民に伝達し、コミュニティで状況をリアルタイムに共有することによって、自助・共助の両面で、人々の冷静な判断を促し、適切な行動を引き出すための防災・減災情報システムの開発事例と、災害時の生活継続を目指したまちづくりの事例を紹介する。

    • 「接着材料の基礎と付着生物模倣型含浸補修材料」

      物質・材料研究機構 内藤昌信
      インフラ維持管理の現場は、いわば水との戦いとも言える。湿潤した環境は、作業の遅延や施工不良の原因となる。すなわち、水に浸された施工条件でもインフラ構造物の表面と接着することができる補修剤は、インフラ維持管理における新規材料として、チャレンジングであり、かつ、社会が求めている材料の一つといえる。そこで本研究では、ムラサキイガイという海洋付着生物が持つ接着性タンパク質に注目した。このタンパク質には、水中でも高い接着性を示す化学物質として、カテコールと呼ばれる分子が偏在する。本講義では接着材料の基礎と、カテコール基を持つ補修・接着材料の最前線をご紹介する。

    • 「鉄鋼材料の大気腐食挙動と環境データからの腐食リスク予測マップの構築」

      物質・材料研究機構 片山英樹
      多くの橋梁を管理する地方自治体では,十分な維持管理を継続するため,今後,補修・補強の平準化が重要になる。これを実現するためには,補修・補強の優先順位付けが有効と考えられ,腐食劣化に対しては腐食リスク予測マップが強力なツールとなり得る。本講義では,橋梁が主にさらされる大気環境下での鉄鋼材料の腐食挙動を概説するとともに,これまでの暴露試験データを利用し,機械学習を活用して環境データから腐食リスク予測マップを構築した研究について紹介する。

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